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Couples4 [音楽・本]

『怖い絵』久世光彦
(文春文庫‘97)

70年代、久世光彦演出のドラマを観て育った世代
(しかも、その世界が好みで相当に影響受けた)ならば、
久世光彦が描くフィクションやエッセイなどが
フェアイヴァリットシングとなってしまうことは
極めて自然なことでありましょう。

とりわけ本書は、カバーにワタクシが偏愛する画家・高島野十郎の、
中でもオブセッショナルに愛好する「蝋燭」があしらわれているものですから、特別な一冊なのであります。

加えて、ベックリン、竹中英太郎、ルドン、モロー、クノップフなど、
同様に若き日より傾倒しております画家が挙げられている
ものですから、思わず手前の為に書かれているのでは、
と思い込んでしまうほどにのめりこんでしまいます。
錯乱セズにはいられませぬ。

それにつけても、本書で紹介される画家-作品の中で
最も怖ろしいのが、甲斐庄楠音。
「二人道成寺」。
…コレは相当にヤバいのであります。
この世のものではない。
魂持ってかれちゃいますって。

文庫版でも遜色ない、カラー口絵が嬉しゅうございます。
おまけに解説は、矢川澄子女史ですし。
古本屋で見かけたならば、必ず買いで。
一家に無尽蔵に。
(そして、友人・知人に否応なく配りまくりだ。
片岡義男「ぼくはプレスリーが大好き」や
ブローティガン「西瓜糖の日々」同様に)

合わせ聴くのはBRAIAN ENO『DISCREET MUSIC』。
(obscure records/Antilles records AN7030‘75 米盤…)

SIDE:A「DISCREET MUSIC」
SIDE:B「THREE VARIATIONS ON THE CANON
IN D MAJOR BY JOHANN PACHELBELⅰ~ⅲ」
を繰返し得心ゆくまでひたすらに聴く。
途方もなく至福の時が…


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